この おはなし を よみました ♪
『よもぎ と しょうぶ』 〜たんご の せっく〜 にほん の むかしばなし
よもぎ と しょうぶ
むかし むかし、ある わかい りょうし が かり に いくと、とつぜん おに が おそい かかって きました。
「うまそうな にんげん だ。かくご しろよ」
りょうし は すぐに てっぽう を かまえると、
ずどーん! ずどーん!
と、てっぽう の たま を おに に うちこんだ のですが、おに は うたれても へいきな かお を しています。
「わっははははは。そんな ものが、この おれさまに つうよう するものか」
りょうし は てっぽう を ほうりなげると、 いちもくさんに にげだし ました。
「まてー! にがさぬぞー!」
おには りょうし を おいかけました が、りょうしが あわてて よもぎ の はらっぱ に にげこむと、おには それを みて たちどまりました。
「ひ じゃ、ひ が もえておるぞ!」
よもぎ の はっぱ が ほのお の かたち に にていた ので、 おに は かんちがい を したのです。
なんとか たすかった りょうし ですが、しかし いつまでも ここに かくれて いるわけ には いきません。
りょうし は よもぎ の はらっぱ から ぬけだすと、そのまま いちもくさん に にげだしました が、でも すぐに みつかってしまい、おに がふたたび おいかけて きました。
「まてー! おとなしく くわれろー!」
そして おに に つかまれそう に なった とき、りょうし は しょうぶの しげみ に とびこんだ のです。
すると おに は、またも たちどまって、
「けん じゃ! じめん から けん が はえているぞ! しかし、あいつは なぜ へいき なんじゃ?!」
と、しょうぶ の しげみ に ちかづいて は きませんでした。
しょうぶ の はっぱ が けん の かたち に にていたので、おに はかんちがい を したのです。
そこで りょうし が しょうぶ の は を もって しげみ の そと へ でてくると、おに は、
「けん が、けん が あるいて くるー!」
と、ふるえながら にげて いきました。
その ひ が ちょうど ごがつ いつか だったので、いま でも ごがつ いつか の たんご の せっく には、まよけ として よもぎ と しょうぶ を のきさき に つるす ように なったのです。
おしまい
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Contents
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『よもぎ と しょうぶ』
にほん の むかしばなし ( たんご の せっく の おはなし )