この おはなし を よみました ♪

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『 しょうじょうじ の たぬきばやし 』 にほん の むかしばなし


しょうじょうじ の たぬきばやし

 

むかし、 むかし むら から とおく はなれた さびしい ところ に しょうじょうじ と いう おてら が ありました。

おてら の まわり には、 き や やぶ が うっそう と しげって いました。

おてら の おしょうさん は だい の おんがく ずき で、 とくに しゃみせん を ひく の が だいすき でした。

あさ に、 ばん に、 おてら の ほんどう で おきょう を となえた あと は、 しゃみせん を ひく の が にっか でした。

しゃみせん を かなでて いる とき は なにもかも わすれて、 ついつい なん じかん も ほんどう で すごして しまいました。

あき の ある ひ の こと です。 

いつも の ように おきょう を となえ、 しゃみせん を ひいて いる と、 いつのま に か、 まんまる な おつきさま が やま の うえ に でて いました。

よなか の こと です。 おしょうさん は きき なれない ものおと に め が さめました。

「なにごと だ?」 と ききみみ を たてる と、 おと が こちら の ほう へ ちかづいて くる で は ありませんか。

それは ふえ と たいこ の おと です。

「きっと むら の わかい しゅう が さわいで いるんだろう」 と おもい、 
ねどこ から でて、 ひきど を すこし あけ、 おてら の にわ を みて みました。

なんと、 そこ に いる のは わかい しゅう で は なく、 なんじゅっぴき もの たぬき が、 おおきい のも ちいさい のも いっしょ に なり、
たいこ を たたき ながら おどって いる で は ありませんか。

いちばん おおきな たぬき が たいこ の りずむ を とって いました。 「ドン ドン ドン」

にひき の たぬき が ふえ を ふいて いました。 「ピーヒャラ ピーヒャラ」

こだぬき は かわいく みんな で たいこ を たたいて いました。 「ポンポコポン」

♪ しょ しょ しょうじょうじ

しょうじょうじ の にわ は
つ つ つきよ だ
みんな でて  こい こい こい
おいら の ともだちゃぁ
ぽんぽこ ぽん の ぽん


♪まけるな まけるな
おしょうさん に まける な
こい こい こい
こい こい こい
みんな でて こい こい こい


♪しょ しょ しょうじょうじ

しょうじょうじ の はぎ は
つ つ つきよ に はなざかり
おいら は うかれて
ぽんぽこ ぽん の ぽん


(さくし:のぐち うじょう  さっきょく:なかやま しんぺい)

でも ほんとう は たぬき は まえあし で おなか を たたいて いた の です。

おしょうさん も、 さいしょ は おどろいて いました が、 すぐ に たぬき の おんがく に ききほれて しまいました。

これが あの 「たぬき ばやし」 かも しれない と おもい、 と を あける と て に しゃみせん を もって にわ に おりて いきました。

そして しゃみせん を ひきながら たぬき の おどり に くわわり ました。

みんな たのしく えんそう したり おどったり、 ついに は おしょうさん が うたい はじめました。

おしょうさん の こえ が おおきく なる と たぬき の おと も いちだん と おおきく なりました。

おしょうさん は こえ を かぎり に、 たぬき は ここぞ と ばかり に ひっし に おなか を たたきました。

いまや おどり は さいこうちょう を むかえました。

やがて ひ が のぼり、 たぬき は どこ へ ともなく きえて いきました。

つぎ の ばん も、 その つぎ の ばん も、 たぬき は やって きて うたって おどる と あさ かえって いきました。

おしょうさん は、 つぎ の ひ は ちょっと ひるね を して、 よる、 たぬき ばやし が はじまる の を いまか、 いまか と まって いました。

でも その ばん は とても しずか なの で ふしぎ に おもい はじめました。 たぬき は いっぴき も きません。

おしょうさん は とても しんぱい でした。 よる が あける の を まって おしょうさん は あちこち を さがして みました。

そして おてら の ほんどう の うら に、 なにか たおれて いる の を みつけ ました。 それ は あの おお だぬき でした。

おなか が おおきく やぶれて すで に いき たえて いました。 おそらく おなか を たたき すぎた の でしょう。

おしょうさん は とても かわいそう に なりました。

たのしい たぬきばやし の よる を いっしょ に すごした おしょうさん は、 その たぬき を みうち の もの の ように おもいました。

たぬき の なきがら は ていちょう な とむらい の あと にわ の かたすみ に うめられました。 (訳:kudo)

 

おしまい  

 

 

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