この おはなし を よみました ♪
『 しあわせ に なった のらねこ 』
せかい の むかしばなし あめりか
しあわせ に なった のらねこ
むかし むかし、 とっても ねこ が だいすき な、 おじいさん と おばあさん が いました。
あるひ、 おばあさん が いいました。
「おじいさん、 うち に は ねこ が いない から、 かわいそうな のらねこ を いっぴき かって やろう じゃ ありません か」
「それ は いい かんがえ だ。 では、 わし が さがして こよう」
おじいさん は、 のらねこ を さがし に でかけました。
あるいて いく と、 むこう から、 しろくて かわいらしい ねこ が やってきました。
「おや? おおっ、 なんて かわいい ねこ だ。 おいで、 おいで」
「にゃお」
おじいさん は、 ねこ を だきあげて いいました。
「だけど、 おまえ は のらねこ じゃない ね。 まるまる ふとって、 くび に は すず も つけて いる し。
わし は のらねこ を さがして いるんだ。 うち で かう こと に した の で ね」
おじいさん は しろい ねこ を した に おろす と、 また あるき だし ました。
ところが、 どうした こと でしょう か。
まったく、 のらねこ が みつかりません。
おじいさん は くたびれた ので、 こうえん の べんち に こし を おろして やすみ ました。
すると、 ねこ が あっち から も こっち から も やってきて、
「にゃあ、 にゃあ、 にゃあ、 にゃあ」
と、 いいながら、 おじいさん を とりかこみ ました。
ねこたち は、 「おじいさん、 ぼくたち は のらねこ です。 かって ください」 と、 いって いるのです。
あつまって きた ねこたち に は、 みけ(しろ・ くろ・ ちゃ の さんしょく が まじって いる もの) も います し、
しろい のも、 くろい のも、 ぶち も、 おおきい のも、 ちいさい のも います。
ねこたち は すず を つけた しろい ねこ から、 のらねこ を さがして いる おじいさん が いる と いう こと を きいて、 あつまって きた の でした。
「これは これは、 たくさん いる ね。 いっぴき、 にひき、 さんびき・・・。 なんと、 せんびき も いる。
いえ に かえって、 どの ねこ を かう か、 おばあさん に きめて もらおう」
おじいさん は、 ねこたち を つれて いえ へ かえりました。
おばあさん は、 おじいさん の あと から ねこ が ぞろぞろ と にわ に はいって きた ので びっくり。
「まあ、 まあ、 たくさん の ねこ です こと」
「おばあさん や、 うち で かう のは、 どの ねこ に しようか ね」
のらねこ たち は、 じぶん こそ かって もらおう と、 なかま を おしのけて まえ に でよう と しました。
「おばあさん、 わたし が いちばん きれい です よ」
「あたし が、 いちばん かわいい よ」
「おいら の こえ は、 とっても いい こえ だぜ」
「いや、 ぼく の ほう が りっぱ です よ」
ねこたち は、 とうとう けんか を はじめました。
にゃあ、 にゃあ、 ふぎゃ、 ふぎゃ、 ぎゃお、 ぎゃお と、 たいへん な さわぎ です。
おばあさん は、 あきれて いいました。
「そんな に けんか を する ねこ は、 かう こと が できません」
ねこたち は、 すごすご かえって いきました。
いちばん おしまい から、 やせこけた ぶちねこ が ついて きました。
この ねこ は、 みんな が けんか を して いる あいだ、
「ぼく なんか、 やせっぽっち で みにくい から、 だめ だろう」
と、 にわ の き の かげ で、 しょんぼり と して いた のでした。
「おじいさん、 あんな に やせた ねこ が います よ」
「あれ が いい、 あの ねこ を かって やろう」
おじいさん と おばあさん は、 やせっぽっち の ぶち を おゆ で きれい に あらう と、 いえ の なか へ いれて やりました。
ぶち は、 おじいさん と おばあさん に かわいがられて、 しあわせ に くらしました。
おしまい
If you want to read the Japanese sentence with 漢字, click the picture of story, please^^
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