この おはなし を よみました ♪
『さる の おうさま と ふたり の たびびと』 いそっぷ どうわ
さる の おうさま と ふたり の たびびと
むかし むかし、 けっして うそ を つかない しょうじき もの と、 けっして ほんとう の こと を いわない うそ つき の ふたりぐみ が たび を していて、 さる の くに へ と まよい こんで しまいました。
おうさま の さる は、 じぶんたち が にんげんたち の め に どのように うつるのか を しりたい と おもって、 ふたり を つかまえて つれて くるように と めいじました。
ふたり が つれて こられる と、 おうさま の さる は つぎ の ような あいさつ で かれら を むかえました。
「いこく の もの たちよ、そちたち には、わたし が いかなる おう に みえるかな?」
すると うそつき の おとこは、こう こたえました。
「わたし には、 たいへん いだい な おうさま に みえます」
「それでは、わたし の まわり に いる ものたち は、 そなた には なんと みえる?」
「かれら ですか・・・」
うそつき おとこ は すこし かんがえて、 こう こたえました。
「かれらは、いだいな おうさま に ふさわしい、たいし や しょうぐん たち と おみうけ いたします」
「ほう。 そうか、 そうか」
さる の おうさま と けらいたち は、すっかり その うそ に きを よくして、 この うそつきおとこ に すばらしい ほうび を つかわすように と めいじました。
これ を みていた しょうじき もの は、 こんな ふうに かんがえました。
( うそ で こんなに すごい ほうび が もらえる のだから、いつも の ように ほんとう の こと を いえば、 もっと すごい ほうび が もらえるかも しれない )
すると こんどは、 しょうじきおとこに たずねました。
「では そなた には、どの ように みえるかな?」
しょうじきな おとこは、 しょうじきに こたえました。
「はい。 あなたは、とても ゆうしゅうな おさる です。 そして あなたに したがう おともだち も、 とても ゆうしゅう な おさる です」
「なんだと!」
さるの おうさまは ほんとう の こと を いわれて いかりに ふるえると、 おとこを ろうやに ほうりこんで しまいました。
この おはなし のように、いつも しょうじきもの が とく を するとは かぎりません。
うそ も ばあい に よっては、 あいて も じぶん も しあわせ に するのです。
おしまい
If you want to read the Japanese sentence with 漢字, click the picture of story, please^^
If you want to read 漢字 + ふりがな, click!
Special thanks to [ 福娘童話集 ]
ほかの おはなし を よむ
Contents
↑ もくじ のページ へ
*