この おはなし を よみました ♪

Go to the Japanese sentence with 漢字          『りょうかん』

 『りょうかん さま』  にほん の むかしばなし   にいがたけん の みんわ   


りょうかん さま

   

ある ひ の こと、 むら から かえってきた りょうかんさまは、おてらの えんがわ の ゆか が ふくらんでいる こと に きづきました。

「おや? どうしたことだ?」

ふしぎに おもった りょうかんさま が ゆかした を のぞいてみると、なんと ゆかした から いっぽんの たけのこ が はえていて、ゆかを した から おしている のでした。

「ああ、これは たいへんだ!」

りょうかんさまは いそいで ものおき へ いくと、のこぎり を もって きました。

そして、その のこぎりで たけのこ を きるのかと おもえば、なんと りょうかんさまは たけのこの まうえの ゆかを しかくく きりぬいた のです。
 
「これで よし。 きゅうくつな おもいを させて すまなかったね。    さあ、たけのこさん。えんりょは いらんから、ずんずんと のびなされよ」

りょうかんさま とは、こんな じんぶつ だったのです。

さて この たけのこは、それからも まいにち すくすくと おおきく なりました。
 
「がんばれ、たけのこさん」

りょうかんさまは、まいにち おおきくなる たけのこを みて おおよろこび です。

でも  そのうち に、
 
「いや、これは どうした もの かのう?」

なんと たけのこは、てんじょうに とどくまで おおきく なって しまったのです。

「てんじょう を きれば あめが もるし、かといって、たけのこを きるのも かわいそうだ。てんじょう と たけのこ、 どっちが たいせつか と いうと…」

ちょっと かんがえた りょうかんさまは、 ものおき から のこぎり と はしご を もってくると、 たけのこ の まわりの てんじょうを しかくく きりぬいて やったのです。

「もう あんしん じゃよ。 たけのこさん、がんばれよ」

おかげで ちいさかった たけのこは、りっぱな たけに なりました。

でも あめが ふると てんじょう の あな から みずが はいってきて、 おてらの ゆかは みずびたし に なってしまいます。

それでも りょうかんさまは まんぞくげに、

「なあに、あめで ぬれた ゆかは ふけば いい。 それより たけさんが、 あめを あびて よろこんで おるわ」

と、いったそうです。

 

りょうかん は、 いま の にいがたけん   えちご の くに の なぬし の むすこ に うまれ、はいく を よんでいた おとうさん の えいきょう を うけて、(しょどう) しょ や わか、 かんし で な を ひろめた じんぶつ です。

この りょうかん  は ひとづきあい が にがて で、 じゅうはっさい で、 おぼうさん に なるため に しゅっけ したのち、やく さんじゅうねん もの あいだ、ぜんこく を たび しながら しゅぎょう を つづけ、そして そのご は ふるさと の ちかく の やまでら で くらしました。

りょうかんさま と たけのこ の この いつわ は、 にいがたけん  さんとうぐん いずもざき の やまでら に すんでいた ころの おはなし とのことです。

 

 

おしまい

 


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