この おはなし を よみました ♪

Go to the japanese sentencs with 漢字           『おしゃかさまのたんじょう』

『 おしゃかさま の たんじょう 』 いんど の むかしばなし 


おしゃかさま の たんじょう

 

 むかし むかし、 ひまらや の ふもと に、 かぴらばすつ と いう  くに が ありました。

うつくしくて へいわ な くに でした が、 この くに の おうさま は、あとつぎ の おうじ さま が うまれない のが しんぱい でした。

ところが おきさき さま の まーやー が ねむっている と、             ゆめ の なか で しろい ぞう が あらわれて、 まーやー の        おなか に はいって きた のです。

「しろい ぞう の ゆめ とは、 めでたい」

この はなし を きいた くにじゅう の ひとびと は、                         これ は きっと おうじさま が おうまれ に なる おつげ だ と    よろこび ました。

そして ほんとう に、 まーやー の おなか に こども が やどった の です。

さて、 はる に なって いちめん に はな が ひらく ころ に なる と、 まーやー は あかちゃん を うむ ため に じぶん の くに    へ かえろう と しました が、 

でも その とちゅう の るんびに まで きた とき きゅう に さんけ づいて、 おうじ が うまれた のです。
 
おうじ は うまれる と、 うまれた ばかり だ と いう のに、    すぐ に ななほ あるき、 ちいさい みぎて で てん を さし、   ひだりて で ち を ゆび さして、 こう いった のです。

「てんじょう てんげ  ゆいが どくそん」

すなわち、 『わたし は、 せかい じゅう の ひとびと が、 みんな しあわせ に なる ため に うまれて きた』

と、 いう ような いみ です。

すると このとき、 どこ から か うつくしい おんがく が なり ひびき、 てん から ぎんいろ の あまい あじ の する あめ が    ふって きた そうです。

この おうじ こそ が、 おしゃかさま なのです。

それ は、 いま から にせん ごひゃく ねん まえ の            しがつ ようか の こと です。

いま でも、 その ひ を おいわい する 『はな まつり』 と いう  おまつり が あります。

そのとき、 おしゃかさま を まつる ちいさな はな みどう は     るんびに の はなぞの を あらわして いて、 あまちゃ は てん  から ふって きた あめ を あらわして いる そうです。

さて、 かぴらばすつ の おうさま は ひまらや の おく へ つかい を だして、 ゆうめい な せんにん を よび よせ ました。

「おうじ の みらい を、 うらなって おくれ」

せんにん は、 しばらく おうじ の かお を ながめて いました が、 やがて ぽたぽた と なみだ を こぼした ので、            みんな は びっくり です。

「この めでたい とき に、 なぜ、 なく の ですか?」

「もしや おうじさま に、なにか わるい こと でも ある の でしょうか?」

すると せんにん は、 あわてて て を ふりました。

「と、 とんでもない! わたし は ながい あいだ いきて きました が、 これほど いだいな かた に であう のは はじめて です。 

もし この おうじ が おうさま に なる ならば、 いんど じゅう を おさめる りっぱ な おうさま に なる でしょう。

また、 おぼうさま に なる なら、とおとい ほとけさま の おしえ を みんな に つたえて くださり ます。

どちら に せよ、 こんなに めでたい こと は ございません」

せんにん は こう いって、 また なみだ を ながし ました。

「それでは、どうして めでたい のに なく の です?」

すると せんにん は、 さらに なみだ を ながし ながら こたえ ました。

「わたし は、 もう としより です。 あまり ながい あいだ は     いきられ ません。

できる こと なら もっと ながいき を して、 この おうじさま の  おしえ を きかせて いただきたかった のです。

でも、 それが できない とは、 くやしくて なりません。          それで、 ないて しまった のです」

やがて おうじさま は 『さとり』 を ひらいて、 おしゃかさま と    よばれる おかた に なられた のです。


 

 おしまい

 

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